1973年(昭和48年)の発刊以来、『タキゲンニュース』は社業の成長とともに歩んでまいりました。そこで、本誌バックナンバーより故 瀧源秀昭社長の発言を抜粋する連載企画をスタートしました。過去のメッセージから多くのヒントを現在に伝える、いわば原点回帰のページ。タキゲン製造の基本精神を継承する、未来へのアーカイブです。
会社とは家族を含めた一大人間集団
そもそも会社とは人間の集まりです。その集団の一人ひとりである社員は、彼ら一人ひとりの家族の代表者であり、エッセンスです。だから私はいつも家族ぐるみの人間関係を大切にしなければいけないと思うのです。いわば会社とは家族を含めた大人間集団だからです。
技術とか熟練度とかは企業発展の根本的要素ではありません。社員一人ひとりの人間関係が良ければ、自ら大きな力を発揮することができるのではないでしょうか。要は心なのです。心の結びつきが一番大きな働きをするものなのです。だから私は支店長が「おやじ」であり、「お袋」である妻による住み込み制度を大切にしたり、昼食会や杯会を続けたりしているのです。
「同じ屋根の下で同じ釜の飯を食い、裸になる」これが経営者創りの一番近道の方法であり、人材育成の基本だと信じて疑いません。
心が通ずれば良い子分が育ちます。
(1980年1月 新春の挨拶より)